Prestige HM/HMS calibre

キャリバー名:プレステージHM
巻上げタイプ:手巻き式
機能:時、分
サイズ:直径34mm、厚さ5.5mm
パワーリザーブ:60時間
石数:22石
部品数:126個
振動数:毎時28,800回

キャリバー名:プレステージHMS
巻上げタイプ:手巻き式
機能:時、分、スモールセコンド
サイズ:直径34mm、厚さ5.5mm
パワーリザーブ:60時間
石数:22石
部品数:128個
振動数:毎期28,800回

プレスティージHMは、2007年のバーゼルワールドで発表されたローマン・ゴティエのデビュー作です。シースルーバックにより手作業で仕上げられた最上級のムーブメントを眺めることができます。また、ケースバックに配された裏リューズは、サイズが大きいため巻き上げやすく、しかもケースバックに対して段差のないように作られています。HMはHOUR(時)、MINUTE(分)を意味します。

ジュウ渓谷の伝統を継承。
「フィンガーブリッジ」と「手作業の仕上げ」

ムーブメントはローマン・ゴティエの生まれ育ったジュウ渓谷の時計作りの伝統に忠実です。フィンガーブリッジとは、歯車、ピニオン、シャフトなどの部品一つ一つにそれぞれ作られたブリッジ(受け)を指します。使用されているフィンガーブリッジの特徴は、手作業による鏡面仕上げと丸みを帯びた断面です。パーツの角を落とす工程や、穴石用の穴のポリッシュ(磨き)に至るまで全て手作業で行われます。

独自設計のテンワ、三角形のアンクル

脱進機の特徴はローマン・ゴティエの時計作りを象徴するカーブしたアームを持つテンワと補正ネジです。耐久性を重視した形状の三角形のアンクルは、職人の手により組み立てられます。

歯車の特徴は円の重なったスポークと、
高い効率性を誇る歯

歯車の特徴である「円の重なったスポーク」は、エレガンスと高い耐久性を有し、特許を取得した歯は理想的な駆動効率を実現しました。

S字状の溝を持つネジ頭

ネジ頭のS字状の溝は美しいだけでなく、ムーブメントの組み立て時により強いトルクをもたらします。

プレスティージHMSステンレススチール

ローマン・ゴティエブランド初のステンレススチールモデル―その特徴は、希少性の高いヘンブリー隕石(メテオライト)を使用した美しい文字盤です。鉄とニッケルの合金が織りなす自然の帯状模様は、様々な美しい表情を私達に見せてくれます。HMSはHOUR(時)、MINUTE(分)、SECOND(秒)を表します。

隕石(メテオライト)の中でも、
希少なヘンブリー隕石の文字盤

文字盤に使われている隕石(メテオライト)は八面体をしています。鉄隕石の一つであるオクタヘドライトと呼ばれるこの隕石は、1931年にオーストラリア北部のノーザンテリトリーにあるヘンブリー・クレーターにて発見されたものです。この地は多くのクレーターが存在するオーストラリア有数の隕石落下地として知られています。 隕石は硝酸につけるまでは、灰色の無機質の塊にしか見えません。硝酸につけることにより、鉄とニッケルの合金から成る帯状の模様(「ウィドマンシュテッテン構造」や「トムソン構造」と呼ばれる)が浮き上がります。この模様は、元の小惑星において長い時間をかけて形成されたものです。文字盤の作成は、三軸CNCマシンと放電加工機を組み合わせることで、隕石(メテオライト)を直径33㎜、厚さ0.8㎜に仕上げることが可能です。そして耐食処理を施すことで文字盤の劣化を防ぎます。

文字盤に使われる隕石(メテオライト)

文字盤に使われる隕石(メテオライト)

ヘンブリー隕石は大変希少性が高く、この時計に使用したもの以外のサンプルは、オーストラリアのアデレードにあるサウス・オーストラリアン鉱物博物館のみにて管理されています。

時刻表示

プレスティージHMSのHMSはそれぞれHours(時間)、Minutes(分)、Seconds(秒)を表します。時分は12時位置の大きなサブダイヤルにより表示され、秒は5時位置のサブダイヤルで表示されます。この時計の持ち主が、時分を確認し、そのまま5時位置の秒針のサブダイヤルへ視線が移るように設計されています。視認性の高さはこれだけにとどまりません。夜間でも時刻を容易に読み取れるように、黒色表面処理の施されたスチールの時分針、そしてホワイトゴールド製のインデックスにはスーパールミノバが塗布されています。

ステンレススチールのケース

ローマン・ゴティエは隕石(メテオライト)文字盤が「鉄」であることを考えた時、ケースもまた「鉄」であるべきと考え、ステンレススチール(鉄とクロムの合金鋼)を採用しました。ブランドとして初のステンレススチール製のモデルとなります。直径43mmのエレガントなケースは美しく、全てに干渉されない完全なラインに大きな特徴があります。リューズを排除したラインは、《特別なことは時計の裏側に存在すること》 を予感させるものです。

段差なくフラットで、直径の大きな裏リューズ

プレスティージHMSのリューズはケースの裏側にあります。既存のリューズと違い、巻き上げの力を90°の角度で伝える必要がないため、高い巻き上げ効率を誇ります。リューズは直径が大きく、波の形状をしているため、腕に時計をつけたまま簡単に巻き上げを行うことが可能です。時刻の設定時は、リューズを引き上げて行います。裏リューズの構造上の特徴は、セラミック製の小さなボールとラバー製のバネです。この構造により、巻き上げや時刻設定の際に、既存のリューズ内のバネよりも効率的に力を伝えることができます。同時に、ボールに使われている耐久性の高いセラミックが摩擦を減らします。2つのOリングのパッキン(一つは大きめに作られています。)は防水性、防塵性に富んでいるためリューズを引き出した時も安全です。仕上げのコントラストは、ステンレススチール製ケースを引き立てます。ベゼルとケースサイドは煌びやかな鏡面仕上げ、リューズ、ラグは控えめな輝きを放つサテン仕上げとなっています。

自社製ムーブメントの眺め

時計を裏返した時に見えるのは、裏リューズだけではありません。シースルーバックからは自社製ムーブメントをご覧いただけます。このムーブメントは60時間のパワーリザーブを有します。アイデアの着想から、設計、開発、製造、装飾、組み立て、調整にいたるまで、全てがジュウ渓谷のローマン・ゴティエの工房にて行われています。ほとんど全てのパーツに、ローマン・ゴティエの美しい仕上げが施されています。

Insight Micro-Rotor calibre ›

インサイトマイクロローターのムーブメントはスイス・ジュウ渓谷にあるローマン・ゴティエの工房で、設計から開発、製造、装飾、組み立て、そして調整までが行われています。

Logical One calibre ›

ロジカル・ワンの機構の特徴として、フュゼチェーン機構、プッシュボタン式巻上げ機構、サファイアのインサートが組み込まれた香箱、ムーブメントの仕上げが挙げられます。